2013年10月31日

貸倒引当金について(中小企業)

概要

貸倒引当金は、実際には貸倒れになっていない金銭
債権を評価し、将来の貸倒れによる損失を見込んで
その見込み額を法人の場合には損金に、個人の場合
には必要経費に算入する制度です。帳簿上で貸倒引
当金を損金経理すること、法人については法人税の
申告に際して貸倒引当金に関する明細書を添付する
こと、個人については青色申告であること、所得税
の確定申告をすることが条件となります。

損金あるは必要経費に算入することができる貸倒見
込額のことを「繰入限度額」といいます。繰入限度
額の計算は、金銭債権を、貸倒れとなる可能性が高
い「個別評価金銭債権」とそれ以外の「一括評価
金銭債権」に区分して行います。

@一括評価の金銭債権に係る貸引の繰入限度額
繰入限度額の計算方法には「法定繰入率」と「貸倒
実積率」による方法があり、有利な方を選択すること
ができます。
イ)法定繰入率による繰入限度額(中小法人のみ)
「一括評価金銭債権の合計額」から「得意先への
債務の額(実質的に債権とみられない額)を控除
した金額に「会社の業種ごとに国が集計し算定した
貸倒発生率(法定繰入率)を乗じて計算する方法。
 業種     法定繰入率
卸売業・小売業  10/1000
割賦小売業    13/1000
製造業      8/1000
金融・保険業   3/1000
その他      6/1000

ロ)貸倒実績による繰入限度額
貸倒実績率による繰入限度額は「一括評価金銭債権の
合計金額」(実質的に債権とみられないものの額は
控除しない)に「過去3年間の貸倒損失額の発生割合
(貸倒実績率)を乗じて計算します。

貸倒実績率とは
過去3年間の貸倒損失の発生割合であり、過去3年間の
貸倒損失額の年平均額を一括評価金銭債権の帳簿価額の
年度平均額で除して計算したものを、貸倒実績率といい
ます。

貸倒実績率=(過去3年分の貸倒損失の額の合計金額
       ×12/36)÷(過去3年分の一括評価金銭
       債権の合計額/左の事業年度の数)
        ※小数点4位未満切上

A個別評価の金銭債権に係る貸引の繰入限度額
イ)5年経過後に弁済される債権
 再生が認定されるなどの場合
 法人:繰入限度額=
  債権の額−更生計画等が決定された日の事業年度
  終了の日の翌日から5年以内に返済される金額
 
 個人:繰入限度額=
  債権の額−更生計画等が決定された年の翌年から
  5年以内に返済される金額  
    
ロ)債務者が債務超過などの場合
  実務的には判断が困難と考えられます。つまり
  担保物の換価価値等の測定等が難しいので
  回収不能見込み額を算定し繰入限度額とすると
  一応ありますが、正確性に欠けると思われます。

ニ)債権の50%相当額
  会社更生法や民事再生法による場合で裁判所に
  申し立てが行われた場合は債権額の50%相当
  額が繰入限度額となります。

ハ)外国政府などに対する債権は50%
  外国政府などに対する債権で、デフォルトなどが
  発生し、その弁済を受けることが困難な場合には
  債権金額の50%相当額が繰入限度額になります。

















 



posted by あべちゃん at 22:12| 東京 ☀| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年10月19日

減価償却 最近の動向

減価償却については語れば切がなくその論点は非常に
奥深いものがあります。

今回は基本と19年度改正・23年度改正
あたりの概要を紹介してみましょう。

基本:定額法と定率法

@定額法による損金算入限度額計算
19年3月以前 改正前
減価償却費=(取得原価−10%)× 定額法の償却率
19年4月以降 改正後
減価償却費= 取得原価 × 定額法の償却率

A定率法による損金算入限度額計算
19年3月以前 改正前
減価償却費=期首帳簿価額×定率法の償却率
19年4月以降 改正後
減価償却費=期首帳簿価額×定率法の改正後の償却率

※調整前償却額<償却保証額となると
償却限度額=改訂取得価額×改訂償却率
保証額とは、最低その金額は償却できるという金額。

19年度の改正:
改正前・残存価額は5%残し
   → 改正後・残存価額は1円でOKとなった。
(取得価額の95%までしか償却できませんでした
 が1円を残しあとの金額をすべて償却することが
 できるようになりました。)

尚、19.3.31以前に取得したものについても1円残し
ですべて償却が可能となりました。19年改正において
は耐用年数表も改められておりますが19年3月以前に
取得したものについては「旧」という文字をあてがい
旧定率法・旧定額法と称し、19年4月以降取得された
ものを新定率法・新定額法使用とし、あらたな耐用
年数表の使用が始められたのです。

23年度改正については24.4.1以降に取得する減価
償却資産について、定率法の償却率が下がるという
ことがポイントでした。

通常、減価償却資産に対して定率法を採用している
場合、「定率法の償却率は定額法の償却率の250%」
でしたが、改正以降「定率法の償却率は定額法の償却
率の200%」となりました。

※耐用年数全体での償却費の合計は同じですが200%
定率法では当然のことですが取得当初の減価償却費は
少なくなります。

24.4.1以後に取得した資産から適用され、24.4.1よ
り前に開始した事業年度で24.4.1以後終了事業年度
において取得したものについては24.4.1以後の取得
のものであっても250%定率法償却してもよいことに
なっておりました。

当時の経過措置として改正前に取得した250%定率法
が適用される資産について24.4.1以後開始事業年度
から200%定率法を故意に選択することも可能でした。

適用開始時期については@「24.4.1より前に開始し、
同年4.1以後に終了する事業年度」A「24.4.1以後
最初に開始する事業年度」のいずれかを選択する
ことができました。

当初の償却期間通りに償却を進め、償却を終了させた
い場合は届出書が必要となっておりました。

また個人事業主に対する200%定率法の適用について
は、12月末決算法人と同じ扱いとされておりました。
すなわち24年取得であれば250%定率法。25年以降
取得分からは200%定率法が適用されます。

posted by あべちゃん at 11:53| 東京 ☁| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年10月18日

美術品の経費化を考える(法人税法・基本通達7-1-1)

法通達7-1-1
「書画骨とう(複製のようなもので、単に装飾的目的
にのみ使用されているものを除く。)のように、時の
経過によりその価値が減少しない資産は減価償却資産
に該当しないのであるが、次に掲げるようなものは
原則として書画骨とうに該当する。

(1)古美術品、古文書、出土品、遺物等のように
歴史的価値又は希少価値を有し、代替性のないもの

(2)美術関係の年鑑等に登載されている作者の制作
に係る書画、彫刻、工芸品等

※書画骨とうに該当するか否かが明らかでない美術品
等でその取得価額が1点20万円(絵画にあっては、
「号」あたり2万円)未満であるものについては
減価償却資産として取り扱うことができるものと
する。」 となっております。

最近では10万円以上30万円未満の資産購入について
(青色申告者等条件付き)の特例
(即時償却:その年度の一括損金とするもの:
H18.4.1〜H26.3.31)を使う方々や、10万円以上
20万円未満のものについて3年間で均等償却される方
がいます。

※ 損金に落とした後で非減価償却資産と判明した
場合、受贈益や役員賞与等の問題が生じる可能性もあ
ります。

なお、非減価償却資産の場合、取得費用は必要経費と
して計上することはできないとされております。
これは10万円未満の絵画でも同じ扱いとなります。






posted by あべちゃん at 20:58| 東京 ☁| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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